第三十七回「体に災害を受けても、⼼は災害を受けるな〜⼆〇⼆六年 統国寺の標語」
体に災害を受けても、心は災害を受けるな
〜二〇二六年統国寺の標語
新年明けましておめでとうございます。
本年最初の法話も例年通り、昨年の大晦日に住職が行った法話をアレンジしたものから始めることといたします。
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今年2026年は丙午年(ひのえうま)、仏紀2570年、檀紀4359年です。
丙午ですから今年は「赤い午」の年です。
丙は陽の火で、太陽の日を司るがゆえ、火のエネルギーが最も強い。
午も陽の火です。これも真夏の真昼の日ですので火が最高に強い時です。
要するに、今年は天干も地支も最高に強い火が重なるわけですね。
一般的には最高に運気が上がり、赤兎馬が疾走するが如きのような「大きな飛躍のチャンスの年」と捉えられます。
この最も火が強い干支の納音は、「天河水」です。天に流れる大きな河であり、水は智慧を表しますから、天に流れる大きな智慧という意味も持ちます。
丙午の最高に強い火が度を越してすべてを焼き尽くさないように、大きな水が流れる。いわば陰陽、プラスとマイナスで均衡をなすという自然の摂理ですね。この時期には、「新しい智慧」、「工夫と変化の智慧」が生まれます。そして、このような年には大きな水の力を調節し、制御する土が必要となります。
上記を勘案すると良い兆しとしては、新しいこと、諦めかけていたことに挑戦すると良い結果が得られる、悪い兆しとしては自然も社会も熱くなり、大きな災害や戦争が心配である。
また納音の変わり目となります。ガラッと変化の性質が変わります。
総合的な暗示としては、これまで隠れていた火が、天地すべてに強い勢いで燃え盛りはっきりとした形で我々の目の前に現れる。そして、最高に強い火なのですべてを焼き尽くさないように新しい智慧(水)が必要となる、となります。智慧をもって、陰と陽、新たな均衡をつくらなくてはなりません。
以上を踏まえ、今年の標語は「体に災害を受けても、心は災害を受けるな」としました。
良寛さんが「災難に遭う時節には、災難に遭うがよく候。死ぬる時節には、死ぬがよく候。是はこれ、災難をのがるる妙法にて候」と言われたように、災害はどうしようもない。また災害にあったと腹を立ててもどうしようもないのです。
ここで肝心は、まず災害にあっても心をパニックに落とさないことです。次にいざという時は二つのことはできないと知ることです。一番大事なものだけ取ってあとは勇気をもって捨てる。これが生き残るための智慧でもあり、損して得をとるための智慧でもあります。
今年、もう一つ私たちが肝に銘じなくてはならない智慧についてもお話ししましょう。
まず「世界は根本的に変わったということを理解すること」です。色々と世界は変わりましたが、今日デジタルについてのみ触れましょう。商売も、人間関係も、ある意味政治のやり方も変わった。オンラインサービス、SNSですね。
商売であれば土地・車・家・テレビなど目に見える商品を売っていたが、今は目からは直接見えない商品、すなわち宇宙空間を飛び交う情報を売り買いする商品が一番儲けている。
その中でもインターネット空間を支配しているGAFAM(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン・マイクロソフト)やBATH(バイドゥ・アリババ・テンセント・ファーエイ)はとんでもない金儲けをしており、その力は強大です。そしてこの二大勢力がまた世界を二分しようとしている。この流れが今年来年と加熱していくでしょう。
このインターネット空間の奴隷にならないようにすることが、いま切に問われていることだと、私は思います。あなたは、スマホの奴隷になっていませんか。フェークニュースを鵜呑みにし、騙されていませんか。
他人の意見も参考にしながら、まずは自分の頭で物事を考える。
これがこのデジタル時代を生きる智慧です。
ではまた来年お会いしましょう。合掌
統国寺(古寺名:百済古念佛寺)
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